東北エネルギー懇談会

ひろば507号|特集2 <要約版>

“新型コロナ”と、“脱炭素”から考える、これからのエネルギー情勢のゆくえ
(一財)日本エネルギー経済研究所 研究理事 久谷 一朗

・世界的なコロナ禍のなかで、経済、生活、それを支えるエネルギー情勢も大きな影響を受けた。また、さまざまなサプライチェーンにはリスクがあることも露呈した。

 

・今後のエネルギー需要は、気候変動対策としての「脱炭素化」による影響が重要なポイント。使うエネルギーの種類が変わり、電気の需要は横ばいか増える傾向だが、化石燃料の需要は減っていく。

 

・低炭素化に向けて効果が大きいのは、石炭火力から天然ガス火力に転換すること。天然ガスの需要は今後、アジアを中心に増えていく。一方、石油の需要は、自動車の電動化が進み、エネルギー利用も石油からガスや電気に移行していることから、将来ピークアウトすると予想されている。

 

・使うエネルギーをすべて電化し、電気はCO2を出さない方法でつくるのが脱炭素の基本となる。熱エネルギーを使う分野では、新たなエネルギーとして水素やアンモニアが注目されているが、実用化の段階ではなく、コストが課題となっている。

 

・中国は世界1位のエネルギー消費大国であり、中国のエネルギー需給構造が大きく変動すれば、世界にも大きな影響を及ぼすことになる。世界は今、脱炭素社会を目指した覇権を争っており、中国とアメリカの対立は続くとみられる。 ・今後の日本のエネルギー政策は、あらためてエネルギーの自給自足を目指して3E+Sの基本を見据えていく必要がある。